IS偽装パスポートを大量入手。その2つの使い道とは

過激派組織のイスラム国（IS）が盗難旅券（偽装パスポート）を大量に入手したと言われています。
その数は何万冊単位だという情報もあります。
偽装の精度はかなり高く、本物との識別は困難であることを米国務省もFBIも認めています。
いったいどのようにして偽装パスポートを入手し、何のために使うのでしょうか？？

偽装パスポートの入手経路

ISは偽装パスポートをいったいどこで手に入れているのか。
少量ならばいくらでも手段がありそうですが、万単位となるとそうそう手に入れるのは難しいはずです。
実は、ISは旅券発行機自体を手に入れたと言われています。
シリアにも旅券発行事務所があるのですが、その旅券発行事務所のひとつから
旅券の印刷機と専用の冊子を手に入れたため大量に偽装パスポートを入手出来たというわけです。

偽装パスポートの2つの使い道

偽装パスポートがいったい何のために使われるのかというと2通りの使い方があると言われており、

1つ目は、テロ目的で欧州諸国にIS兵士を送り込むという使い道です。
シリア国外で活動を行うための１番の難関となるのはやはり入国審査です。
当然ですが、ISの活動が活発になればなるほど各国の入国審査はより厳重となります。
しかし、本物との識別が困難な偽装パスポートを作れるとなれば、
入国審査をすり抜けることはかなり容易になります。
実際、パリで起きた同時テロ事件でも自爆した男のうち数人が偽装パスポートを所持していました。

２つ目は、闇市場で売りさばくという使い道です。
偽装パスポートは高値で取引されるので、ISの活動の資金源にもなるのです。
いくらで取引されているのかは定かではありませんが、
日本円で1冊2～4万円という情報や、1冊20万円で取引されているとの情報もあります。

このように偽装パスポートはISにとって海外テロの切り札であると同時に、重要な資金源でもあるわけです。
これには米国もかなり深刻な自体と捉えているようですが、今のところ解決策は見つかっていないというのが現状です。